- 8月 30, 2024
- 9月 20, 2024
在宅医療(訪問診療)の費用ってどれくらい?
訪問診療は、患者様が医療機関への通院が困難な場合に、自宅で医療サービスを受けることができる制度です。しかし訪問診療を検討しているが、どれくらいの費用がかかるのかわからず、二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか?
ここでは、訪問診療でかかる費用や、費用構造、自己負担上限額などについて解説をしていきます。
訪問診療とは
訪問診療は、患者様が医療機関への通院が困難な場合に、医師が患者様の自宅や施設を訪れて医療サービスを提供する制度です。患者様やご家族の型からご相談を受けた時点で、これまでの病歴、現在の病気、病状などを詳しく伺うとともに、関係医療機関などから情報収集を図ります。そのうえで、どのような治療を受けられるか、ご家族の介護力や経済的な事情なども詳しく伺いながら、診療計画、訪問スケジュールを立てていきます。
急変時には緊急訪問に伺ったり、入院の手配を行ったりするなど、臨機応変に対応する頃からも、『第一のかかりつけ医』として、多くの場合、24時間体制で在宅療養をサポートするのが、訪問診療の特色です。
訪問診療の費用について
訪問診療の費用については、基本的に医療保険が適用されるため、患者様の自己負担は一定の割合に抑えられます。しかし、訪問診療には外来診療とは異なる追加費用が発生することがあり、その内容や金額は訪問の頻度や行われる医療行為によって変わります。
訪問診療の費用構造
訪問診療の費用は、基本的に保険診療の範囲内で行われます。これには、訪問診療にかかる診察料や在宅時医学総合管理料(以下、在医総管)、追加診療費、介護保険費が含まれます。また、これらの費用は医療負担割合によって自己負担額が変わります。
1.基本診療費:訪問診療にかかる診察料や在宅医学総合管理料など
2.追加診療費:必要に応じて行われる検査や治療、処置などの費用
3.介護保険費:介護保険を利用している方の場合、居宅療養管理指導費
4.医療費負担割合:患者様の医療保険の種類や所得によって、1割から3割の自己負担額
例えば、定期的な訪問診療の場合、基本診療費として診察料と在医総管が発生します。これに加えて、検査や処置などの追加診療費が必要になる場合があります。また、緊急時の往診や夜間の訪問などは、通常よりも高い費用が発生することがあります。
高額な医療費が発生した場合には、医療保険の自己負担限度額制度を利用することでき、患者様の負担額には上限が設けられています。この制度により、医療費が一定額を超えた場合、超えた分の医療費が後日払い戻されることもあります。
上記の費用は、訪問する医療機関により保険診療の点数が異なる部分があるため、詳細は直接お問い合わせ頂くことをお勧め致します。
訪問診療の主な費用
訪問診療の主な費用は以下になります。
医療1割負担(月1回の場合) | およそ3,500円程度/月 |
医療1割負担(月2回の場合) | およそ5,500~6,500円程度/月 |
- 胃瘻、中心静脈、在宅酸素、人工呼吸器等の管理中の場合、別途指導管理料がかかります。
- 検査をした場合、別途検査料がかかります。
- 時間外に診察した場合、1回2,000~3,000円程度の費用がかかります。
- 1割負担の限度額は、18,000円です(所得により上限が変わります)。
介護1割(居宅療養管理指導) | 299円×2回=598円/月 |
- 介護保険で利用されている単位数とは関係ありません。
- 在宅時医学総合管理料の算定状況によっては、1回514円かかる場合があります。
自己負担限度額について
日本の医療保険制度には、自己負担限度額が設定されています。自己負担が1~2割負担の方の場合、月額18,000円が上限となります(入院費は除く)。そのため訪問診療の費用が高額となった場合にも上限額以上に自己負担額が発生することがありません。
訪問診療は各医療機関の厚生局への届出の状況や、処置・検査など様々な要因により費用が変動します。そのため、訪問診療の利用を検討されている方は、一度医療機関にご相談頂くことをお勧めします。