- 8月 21, 2024
- 9月 20, 2024
在宅医療って誰向け? |対象者や受けるメリット、その他の在宅医療サービスを解説
在宅医療は、患者様が自宅で在宅診療や訪問看護、訪問薬局などの医療サービスを受けることができるシステムです。これにより、病院への通院が困難な人々や、自宅での回復を望む人々にとって、大きな支援となります。
ここでは、主に訪問診療に関して、どのような方が対象となるのか、訪問診療以外にもどのような在宅医療サービスがあるのかを解説します。
訪問診療と往診の違い
在宅診療には、大きく分けて『往診』と『訪問診療』があります。
『往診』は、患者様の求めに対し、その都度医師がご自宅へ出向き、診察を行います。
それに対し『訪問診療』は、計画を立てて定期的に医師が訪問し、診察を行います。
それぞれの詳細の説明や利用開始方法などについては、以下のブログを参照してください。
→ブログ:『在宅診療を受けるには?|在宅診療の内容や、始めるための流れ』
訪問診療の対象者
一般的には、訪問診療の対象者の方は、以下のような状況にある方々と言われています。
しかし、本人の同意が得られて、通院が困難と判断されれば年齢問わず、誰でも訪問診療を受けられます。
1. 長期間の治療が必要な慢性疾患を持つ方
2. 通院が困難な方(高齢者、障害者、持病がある方など)
3. 末期がんなどの終末期医療を必要とする方
4.自宅で医療機器の管理が必要な方
4.身体的、精神的な障害があり、日常生活に支援が必要な方
5.ご自宅での療養を希望される方
訪問診療を利用するメリット
– 自宅という安心できる環境での治療を受けられる
– 家族との時間を大切にしながらのケアを受けられる
– 病院への通院負担の軽減
– 個別のニーズに合わせた柔軟な療養計画・ケアプランの作成がされる
– 在宅医療の方が入院費と比べると、一般的に経済的と言われている
訪問診療で行われる医療内容
訪問診療で行われる医療は、定期薬の処方はもちろん、その他にも以下のようなものがあげられれます。
また実施できる医療の内容に関しては、実際に訪問診療を行う医療機関により可否があるため、予め確認することをお勧めします。
- ポータブルエコー(超音波検査)
- 点滴・注射
- 中心静脈栄養
- 在宅酸素療法
- 膀胱留置カテーテル
- 胃瘻カテーテルの管理
- ドレナージチューブの管理
- 胸水・腹水の穿刺・排液
- 人工呼吸器の管理
- 褥瘡の管理・処置
- インスリン自己注射(自己血糖測定含)
- がんの在宅緩和ケア
- 疼痛の管理・麻薬の管理 など
在宅医療で受けられる他のサービス
在宅医療で受けられるサービスは、訪問診療の他にも以下のようなサービスがあります。
- 訪問看護:医療従事者(看護師や理学療法士、作業療法士など)が定期的に自宅へ訪問し、体調管理や服薬管理、リハビリなどの支援を行う
- 訪問薬局:患者さまのご自宅やご入居先に薬剤師が訪問し、医師の処方箋に基づいて薬を届け、服薬管理のサポートを行う
- 訪問介護:介護福祉士やホームヘルパーなどの訪問介護員が、要介護者の自宅を訪問して、入浴や排泄、食事などの介護や調理、洗濯、掃除などの家事を行うサービス。ケアマネジャーがケアプランを作成して、医療と介護で包括的にケアを行っていく。
- その他:医療機器の貸出、介護用品の貸出など
在宅医療(訪問診療)は、通院が難しい方で、医療サービスが必要な方であれば、年齢・性別等を問わず、誰でも受けられる医療サービスです。
また在宅医療は、患者の尊厳を守り、快適な環境での回復を支援する重要なサービスです。もし、あなたやあなたの家族が在宅医療の対象者である場合は、かかりつけや適切な医療機関に相談してみてください。