- 11月 26, 2023
- 3月 22, 2024
インフルエンザの基礎知識|症状や治療、休みの期間は?
冬季に近付くにつれ増えていくインフルエンザ。
『インフルエンザの患者数が増加しています』といった報道を聞いたり、『学級閉鎖になりました』といったお知らせが届いたりと、冬季に近付くにつれ、猛威を振ってくるインフルエンザ。
この記事では、一般的に言われる風邪との違いや、検査や治療について、実際にインフルエンザになってしまったらどうすればいいのか?など、インフルエンザに関して解説していきます。
目次
インフルエンザと風邪の違い
所謂、風邪と言われるものの多くは、のどの痛みや鼻水、くしゃみ、咳などの上気道症状が中心であるのに対して、インフルエンザは、普通の風邪の症状に加えて、高熱や頭痛、関節痛(筋肉痛)、けん怠感など全身的な症状が、比較的急速に出てくることが特徴と言われています。
また、インフルエンザの場合は、一般的に5~7日程度で軽快することが多いですが、ご高齢の方や、基礎疾患のある方、乳幼児などの場合には、重症化することがあるため注意が必要な病気です。
インフルエンザの症状
インフルエンザの主な症状は、高熱や咳、鼻水・鼻づまり、頭痛、筋肉痛(関節痛)、喉の痛みなど全身的な症状になります。
インフルエンザの検査
インフルエンザの主な症状は、風邪症状に似ていることもあり、症状からだけではインフルエンザなのか、それとも新型コロナウイルスなど、他のウイルスなどによる症状なのかはわからないことも多く、検査を行い診断することが一般的です。
インフルエンザの検査として一般的に行われるのは、『抗原検査』になります。
鼻の奥の鼻粘膜液を綿棒で拭い、試薬に滴下して判定する検査で、5分~15分程度で検査結果が出ます。
結果が出るまで早く、簡便なところがメリットになりますが、症状が出現してから間もないと、インフルエンザに罹患しているのに、陰性となる偽陰性となってしまうこともあります。
・抗原検査のタイミング
インフルエンザの治療
インフルエンザには、治療薬があります。発症後48時間以内に使用することで、ウイルスの増加するのを抑制し、症状の改善を早めたり、重症化を抑制することができます。
しかし、必ずしも治療薬を服用しなくてはいけないわけではなく、ほとんどの場合5~7日程度で、自然とご自身の免疫力で自然に治っていくことが多い病気です。
解熱剤や咳止めなど、症状に見合ったお薬で辛い症状を軽減(対症療法)しながら、自然経過で治癒していくことが主な治療となります。
インフルエンザ治療薬の予防的投与
家族の方など、周囲にインフルエンザになってしまった方がいて、予防的に服用することで、インフルエンザの発症を抑制することができます。
しかし、インフルエンザ治療薬の予防的投与の場合は、保険診療適応外となるため、自費診療となります。
インフルエンザ治療薬の予防的投与の期間は以下の通りとなります。
インフルエンザにならないために
インフルエンザの治療や検査も大切ですが、一番はならないように予防をすることです。
身近なところでは、『手洗い』や『うがい』、『マスクの着用』など、インフルエンザウイルスが体の中に入らないように予防することです。他にも、インフルエンザワクチンの接種で予防、重症化を抑制するといったことも大切なことです。
インフルエンザになってしまったら(出席停止期間)
もしインフルエンザになってしまったら、処方通り薬を服用することに加え、十分な水分摂取や休息をとることが大切です。
またインフルエンザになってしまったのが、お子様の場合は、学校保健安全法において、出席停止期間が定められています。
具体的には、発熱が始まった日を発症0日とし、5日間経過かつ解熱後2日間経過(未就学児の場合、解熱後3日間経過)とされています。
社会人の方には、法律上の規定はなく、お勤め先の就業規則に従っていただくこととなりますが、周囲の人に移してしまう可能性があるため、しっかりとした感染対策をとって頂くことや、可能な限りお休みを頂くことをお勧めします。
療養中の注意点
繰り返しになってしまいますが、療養中は、処方通りの薬の服薬に加え、十分な水分摂取や休息をとることがとても大切です。
また、療養しながら重症化していないか注意を払うことも必要で、以下のような状況がないか確認しながら療養してください。
特に、ご高齢の方や基礎疾患がある方は重症化することがあるため、上記のような症状には特に注意をしながら療養してください。
万が一上記のような症状が現れた場合には、早急に医療機関を受診してください。
インフルエンザは厄介な感染症ですが、適切な受診と治療で回復することができます。自分の体調に注意しながら、インフルエンザに負けないようにしましょう。